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僕らはみんな河合荘の漫画が、11巻(最終巻)をもって完結しました。
パカログ
もうね、いろんな要素がツボな作品でした
- ヒロインのりっちゃんがとてつもなくかわいい
- 2ページに1度の高頻度で繰り出される小気味よいギャグ
- ひとつ屋根の下の男女の共同生活
いわゆる、コメディ要素強めのラブコメです。
※作者は元々4コマ漫画を書いていた宮原るりさん
「僕らはみんな河合荘」はこんな人にオススメな漫画。
- めぞん一刻やラブひなのような寮生活(下宿)ラブコメが好きな人
- ツンデレヒロインが可愛ければとにかくOKな人
- シモネタ含むギャグに抵抗がない人
原作漫画とアニメ版なら、絵が良い漫画から入る方がおすすめ。
漫画の絵↓
アニメの絵↓
さて。
ネタバレありで作品全体を通じた感想&考察を書いていきます。
目次
僕らはみんな河合荘11巻(最終巻)までのネタバレ感想
僕らはみんな河合荘11巻(最終巻)までのネタバレ感想です。
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ラストまでテンポが変わらない安定感
最後の最後までテンポが変わらずギャグ満載でした。
最終巻でも、シロさんが出ていくシーンやら、りっちゃんとうさくんがキスしそうになるシーンなど、大きく物語が動く場面でも、しっかりとツッコミが入る。
ここまでギャグベースを崩さないラブコメって少ないです(普通はもっと「ラブ」に偏るw)
完結してもキスシーン無し
最後まで「キスをしない」という河合荘らしい結末でした。
いや、確かに河合荘にいる間(高校生の間)はキスをしてはいけない(いかがわしいことNG)というルールはありましたけどね。
そこを貫き通す辺り、これは「うさとりっちゃん」の二人の話ではなく、あくまで「河合荘」という場所のお話なのだな、と思いました。
パカログ
せめて、後日談ではそういう直接的なシーンがあっても良かったと、一ファンとしては思いますけどねw
一応、うさくんのりっちゃんへの呼び方が「律」に変わっていましたね。
着実にドラマがあり進展していたんだな…と読者の妄想の余地はあったので良いですけどw
うさくんのりっちゃんへの告白が成功した(9巻)
うさくんとりっちゃんがくっついたのが河合荘9巻。
お前はラブコメ漫画によくいる「モテすぎだけど、鈍感な男子か」というLVの鈍いりっちゃん。
彼女が徐々に自分の気持ちに気づいていく姿が堪らなかったです。
ヤキモチを焼くりっちゃんが最高に可愛い。
ツンデレならぬツン焼きという単語がりっちゃんのために誕生しても良いくらいの、インパクトの大きさ
(読んだ人なら分かるはず)
そして1巻から猛アプローチをかけ続けたうさくん。
彼の気持ちが報われて、喜びもひとしお。
普通は
「一緒に下校しましょう」
「自転車乗りませんか」
とか頼んで断られたら多くの男子は撃沈して、それ以上アプローチできない。
パカログ
城崎(シロさん)の正体は小説家
城崎(シロさん)の正体は小説家でした。
これはまあ1巻から読んでいて、みんな薄々気づいていたことでしょう。
わかりやすく、河合住子さん(管理人)がそんな感じの反応をしていましたしね。
シロという呼ばれ方(本名を誰も知らない)というのも確信的でした。
林の「平凡で、心安らぐ日々を送りたい… 世界が…許してくれる、なら…」
林が良いキャラでしたね。
「平凡で、心安らぐ日々を送りたい… 世界が…許してくれる、なら…」
という強烈な中2フレーズが印象的。
最初は高校デビューし、中学の中2病キャラを忘れたまま、うさくんに酷い扱いをしました。
その代償なのか、作品内では報われない「恋の応援キャラクタ」のポジションを作者から与えられましたw
一応、黒川さん(書生)を好きという描写もありましたが、ウサくんにも恋心(少なくとも好意)があったのは間違いありませんよね。
渡辺彩花は報われない
麻弓さんとシロさんが恋仲に発展しそうな中、彩花ちゃんは報われないポジションでした。
いや、5人しかいない河合荘だから仕方ないんだけどね。
彼女にとっては、田舎の親との関係、友人の美晴(ツネコ)との関係が大事だったのかも。
結局、唯一「本心がわからない」というか、裏側が描かれきらなかったキャラクタだったかな、という気がします。
漫画「僕らはみんな河合荘」の思い出のシーンまとめ
僕らはみんな河合荘の思い出のシーンを勝手にまとめます、独断ですw
書生カフェでの変ショリエピソード
書生カフェで変ショリの宇佐くんがバカにされるシーンが印象的でした。
合コン的な場で「中学時代、変ショリと呼ばれていたこと」と「書生のバイト」をしていることをバカにされる宇佐くん。
マジで心痛むわ。
リア充というかパリピというかウェイウェイした人たちの、軽薄な「いじり」に嫌な思い出がある人はココロえぐられる描写。
そこにきての河合荘一丸となっての反撃が痛快でした。
りっちゃんこういう時に格好良すぎるし、普段は喧嘩ばかりしている麻弓さんも「味方だと頼りになる」感がハンパない。
カタルシスとは、苦しみとその開放から生まれるのだな、と痛感したエピソードでした。
シャボン玉と河合荘ルネッサンス
最後の方の回想でも出てきましたが、シャボン玉のエピソードも印象的でした。
シャボン玉が弾けるがごとく、うさくんとりっちゃんが真の意味で打ち解けたのもこのエピソードだったかもな、 と今にして思います。
河合荘ルネッサンスとか、ミロのビーナスとか、ウサくんのギャグも良かった。
そして笑いをこらえるりっちゃんがスーパー可愛かった、うん(語彙力)
ムカデ事件
ムカデがりっちゃんの服について、とってくれたうさくんに対して、お湯をかけてしまったエピソード。
うさくんを怪我させてしまってからのりっちゃんのアレコレも名シーンですね。
あとは、さやかちゃんがムカデをまったく苦手に思わないところも…
チャーミーさん
河合荘の7人目の住人「チャーミーさん」(人形)です。
チャッキーとしか形容できないその容姿。
普通の少女漫画には出せないキャラクタだよな、と思いましたw
僕らはみんな河合荘の作品考察
僕らはみんな河合荘の作品考察です。
作者の代理人は「錦野麻弓」
ラブコメにも色々な作品がありますが、この作品はコメディ強めでしたね。そのコメディを担ったのが、場にツッコミを入れ続ける麻弓さんです。
このキャラクタ、作者の代理人ですよね、きっと。
ラブ度が上がった時の浄化役でもありますし、河合荘という場に最後まで居続ける主的存在でもあります。
基本的に物語を進める役目、そしてラブコメをラブに寄り過ぎないようにする役目でした。
作者自身が、ラブが強まったときに、「むずがゆさ」みたいなものを感じて、ついつい「ツッコミを入れなきゃ」と反応してしまったのかな、と(想像ですw)
分かる人にしかわからないと思いますが、魔法陣グルグルのギップル的な存在でしたね。
※場が「クサくなる」(照れくさい、恥ずかしい台詞が増える)と登場するキャラクタ
「僕らはみんな河合荘」=「僕らはみんな可哀相」
僕らはみんな河合荘というタイトルは明らかに、「僕らはみんな可哀相」というダブルミーニング。
それぞれが可哀想なのです。
- 変ショリと呼ばれて、普通の人との関係が築けなかったうさくん
- 本が好きすぎて、友人もいない律ちゃん
- 三十路で恋人がいなく結婚が遠い麻弓さん
- Mで社会不適合な感じのシロさん
- 表と裏の顔があって団体生活に馴染めず友達も少ないだろう彩花さん
世間一般に見て「可哀想な人達」と思われる要素があります。
そんな人々が、ひとつ屋根の下、お互いが「変」であることを認め合いながら生活するというのが河合荘なのです。
リアルに考えると、シロさんとか「まじきもい」と言われて本当に迫害されてもおかしくないw
りっちゃんも皆から無視されたり腫れ物扱いされてもおかしくないですからね。
「みんな等しく可哀想」だから成立した場なのだと思います。
めぞん一刻、ラブひなに並ぶ寮生活(下宿)ラブコメの最高傑作
めぞん一刻やラブひなに並んで、寮生活(下宿)ラブコメの傑作だと思います。
女性陣が複数いても、男一人をめぐるハーレム物にならなかったですね。
彼女たちがサブヒロインにならなかったのは、女性作者の描く女性向けのラブコメという前提があったのかな、とも。
※ラブひなだと、ヒロイン候補多かったですよね
一つのコミュニティ、ひとつ屋根の下に「好きな人がいる」状況は、もう最高のシチュエーションですよね。
これは、男子も女子も思春期の気持ちを忘れていない人なら誰もが思うはず。
そんな甘酸っぱいひとときを、最後まで描ききってくれた河合荘でした。
ちなみに、今作の特徴というのは、恋愛関係にない存在の管理人(住子さん)がいることだと思います。
あくまで「河合荘という場の話」であって、河合荘の中心には住子さんがいる。
そこで保たれるコミュニティの安定「みんな仲良くする」を土台として、ラブコメが展開される。
この「安心感」というのが一つポイントだったんじゃないでしょうか。
河合荘は「仮宿」である
僕らはみんな河合荘4巻9話で、元住人の「馬淵さん」に対して、管理人の住子さんが言い放ちます。
「もうここへ戻ってきてはダメ」
「一度出た仮宿に帰ってきてはいけないわ」
夢を叶えた馬淵さんにとっては、今の仕事こそが現実なのです。
安心できる家庭のような河合荘。
しかし、あくまでも「仮宿」なのだ、と。
この場所をいつかは出ないといけない。
いつまでも時が止まった空間にはいられない(11巻でも皆出ていきましたね)
この仮宿の話、11巻でも続きが語られます。
人々の心に「河合荘にいた」という思い出があれば、新たな場所でもやっていけるのです。
仮宿であり、思い出の場所でもあり、自分が確かに仲間たちと過ごした過去。
そんな風に「思い出の中に足場」があるからこそ、人は歩ける、飛躍できるのでしょう。
結論はりっちゃんがかわいい。赤面がかわいすぎて辛い
色々言いましたけど、この作品を一言で表すと「りっちゃんが可愛い」に着地しますw
高橋くんや椎名さんという「当て馬」を餌に、ヤキモチ焼きまくり、修羅場しまくりだった7巻前後が最高に良かったです。
感情が揺れ動き、関係がギクシャクしたあとのりっちゃんの「きらいにならないで…」とか最強すぎた。
自分の気持に鈍感でマイペースなヒロインという、意外に新しい領域を開拓してくれました。
りっちゃんの赤面を見るために単行本を集めたといっても過言ではない。
僕らはみんな河合荘全巻セットはこちら↓
【追記】最終巻の後発売された「僕らはみんな河合荘コレクションBOOK」も、ファン満足の内容ですので必見。
「僕らはみんな河合荘」を全巻読破した人は、同作者の漫画「恋愛ラボ」も絶対気にいるはず。要チェック!(2019年10月で完結しましたよ)