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「ファクトフルネス 10の思い込みを乗り越え、データを基に世界を正しく見る習慣」(Factfulness)の感想・書評です。
ビル・ゲイツ絶賛も納得の「世界の見方が変わる本」でした。
目次
あなたはファクトフルネスを読むべきか?3つの質問
あなたはファクトフルネスを読むべきでしょうか?
まずはこの3つの質問に答えてみてください。
質問1:現在、低所得国に暮らす女子の何割が、初等教育を修了するでしょう?
質問1:現在、低所得国に暮らす女子の何割が、初等教育を修了するでしょう?
- A 20%
- B 40%
- C 60%
質問2:世界の人口のうち、極度の貧困にある人の割合は、過去 20 年でどう変わったでしょう?
質問2:世界の人口のうち、極度の貧困にある人の割合は、過去 20 年でどう変わったでしょう?
- A 約2倍になった
- B あまり変わっていない
- C 半分になった
質問3:世界中の1歳児の中で、なんらかの病気に対して予防接種を受けている子供はどのくらいいるでしょう?
質問3:世界中の1歳児の中で、なんらかの病気に対して予防接種を受けている子供はどのくらいいるでしょう?
- A 20%
- B 50%
- C 80%
ファクトフルネスチェックテストの正解
この質問は、ファクトフルネスかどうかをチェックするテストです。
正解は「A、B、A」
…ではありません。
「C、C、C」が正解です。
日本人の正解率は10%以下。
何故そんなに大きく間違えてしまうのか?
それは私達が、世界についての常識・事実を知らないからです。
更に言うと、誤って見る「思考の癖があるから」です。
アルパカ
世界を正しく見られないのは何故か?10の思い込み思考について
世界は、我々が思った以上に良くなっています。
しかし、我々はそのことを知りませんし、ついつい間違えてしまいます。
大事なのは「知識」ではありません。
「思考の癖」に気づくことなのです。
世界を正しく見られない10の思い込み思考
世界を正しく見られないのは「10の思い込み思考」があるから、というのが本書の着眼点です。
- 分断本能 「世界は分断されている」
- ネガティブ本能 「世界はどんどん悪くなっている」
- 直線本能 「XXXはひたすら増え続ける」
- 恐怖本能 「それほど危険でないことを、恐ろしいと考えしまう」
- 過大視本能 「目の前の数字が重要だと考えてしまう」
- パターン化本能 「ひとつの例が全てに当てはまる」
- 宿命本能 「すべてはあらかじめ決まっている」
- 単純化本能 「世界はひとつの切り口で理解できる」
- 犯人捜し本能 「誰かを攻めれば物事は解決する」
- 焦り本能 「いますぐ手をうたないと大変なことになる」
詳しい内容は書籍を読めば分かります。
知識が大事ではないのです。
思い込んでしまう「10の思考の癖(本能)」に気づくことが大事なのです。
先進国と貧困国という分類をやめよう。4つの分類
先進国と貧困国という分類は大雑把すぎて意味がない。
これが、本書の肝でもあります。
著者のハンスは世界を4つのグループに分けることを提唱しています。
- レベル1(1日2ドル以下)が10億人
- レベル2(1日2-8ドル)が30億人
- レベル3(1日8-32ドル)が20億人
- レベル4(1日32ドル以上)が10億人
このように、世界を見ることで、今まで見えていた世界が違って見えるはずです。
ファクトフルネスの概要
ファクトフルネスの概要です。
ファクトフルネスの意味は?→マインドフルネスのような造語です
そもそもファクトフルネスの意味は何でしょうか?
これは造語でして、「正しく事実に基づいて世界を見よう」という試みであり、訓練です。
昨今Googleが導入して話題となった「マインドフルネス」に近い考えです。
マインドフルネスも「瞑想」を通じて、正しく自己の考えや感覚を認識しようと練習することをさします。
つまり、「マインドフルネスな修業によって、自分の心を正しく理解する」のです。
ファクトフルネスも同様です。
「ファクトフルネスな修行によって、世界の事実を正しく認識する」ことができます。
アルパカ
ファクトフルネスの著者はハンス・ロスリング
ファクトフルネスの著者「ハンス・ロスリング」さんはスウェーデン出身の医師・公衆衛生学者です。
興味がある方はTEDの動画をどうぞ。
ビル・ゲイツが絶賛「自分がコレまでに読んだ中で最も重要な1冊」
マイクロソフト創業者のビル・ゲイツが絶賛しています。
いわく「自分がコレまでに読んだ中で最も重要な1冊」だと。
ゲイツは英誌タイムに対し、「私たちがどれだけ進歩してきたかを理解していれば、進み方を加速させることはより容易になる」と語っている。
「世界がより良くなっていると思わない人はより悲惨な出来事に目が行き、どうすることもできないと考える。だが、どれだけの前進が可能かを理解している人は悪い状態を見ても、”どうすれば改善できる?”と考えるだろう」
実際、2018年にアメリカの大学を卒賞した学生全員にこの本をプレゼントするほどの気に入りようです。
また、自身のブログの中でこうも語っています。
ハンスが明らかにしてくれた見方は、私にとっての大きなブレークスルーであり、世界をより良いものにするために何十年もかかって到達した地点であると同時に、しかもこれほど分かりやすい言葉では表現できなかったものである。私もこれからはこのモデルを使おうと思う。なぜこれが重要かと言えば、もし世界を富める国と貧しい国という二つに分けてしまうと、これまでの進歩が見えなくなってしまうからである。もしこの二つの選択肢しかなければ、一定の生活レベルに達していない人は、全て「貧しい」と思ってしまうからである。
引用元:ビルゲイツのgatenotes
ちなみにオバマ元大統領も
「思い込みではなく、事実をもとに行動すれば、人類はもっと前に進める。そんな希望を抱かせてくれる本」
と語っていました。
ファクトフルネスの感想
ファクトフルネスの感想です。
人にとって大事なのは、知識ではないと気付かされました。
大事なのは、思考の土台であり、パラダイムであり、見方です。
実際私も「世界に関する知識が足りなかった」と最初に思い込んでしまいました。
しかし、本の中で語られているのは「そもそも知識ではなく、思考の癖(人間の本能)に気づきなさい」という内容でした。
現在、世界は大きく変化する時代です。
その中で大事なのは、知識をたくさん持つことではなく、「正しいものの見方」をできること。
更に言うと「考え方」に関する「考え方」です。
アルパカ
余談。
とはいえ、世界・日本の今後について考える際は、しっかりとしたデータを元にして考えることも重要。
下記の2冊の本が参考になりますよ